出張

きく

8時に自宅発。途中のスタンドで給油して、8時半くらいに西インターから北陸自動車道に乗る。

米原をずっと、「まいばら」と読むと思っていましたが、「まいはら」でした。いま、漢字変換でも後者だと直にでます。地理は苦手ではないのですが、漢字は苦手です、いまだに。

11時半過ぎに新神戸に到着。ホテルの前で、ランチを食べて、12時半からの研修会に。

子ども子育て支援新制度の説明を内閣府の責任者から。1月22日の国の子ども子育て会議で決まった最新の情報を聞く。27年度の予算が決まった事でもあり、それに盛り込まれている社会福祉関連の予算、その中でも子育てに関する部分について、現在確定した5000億円の中で賄えるのでこの4月から実行されるもの、追加財源2000億円確保の見通しが付いた時点で実施されるもの、などの説明。3歳児については、現在の園児20人に対して保育士(4月から和光では「保育教諭」です)が一人、から、園児15人に対して、一人になる事が確定。これまでずっと現場が要求して来た事が国レベルで検討され、実行に移された好例。保育士・保育教諭の給与改善に付いてもより現実的な施策がなされます。さてさて、来年度のクラス人事の見直し、給与規定の改訂などの事務作業のスピードアップせねば、と聞きながらあれこれ考えました。

今日の基調講演は中京大学の鯨岡先生の「今日的課題から子どもの最善の利益を考える・・・「子どもの最善の利益」を単なる謳い文句にしないために」と題したお話でした。うなずける点、ちょっと意見が違うな、と思う点があるから、一流の講師の話は聞いていて、面白いしためになる。「子どもの最善の利益」は1989年に国連で採択された「子どもの権利条約」に盛り込まれた文言で、「保育所保育指針」(保育所運営の要の本)の最初の保育の目的に出てくる言葉で、保育関連の仕事をしていて知らない人は居ない。これは1959年(私が1歳の時ですが)に国連で採択された「世界児童権利宣言」を受けて、18歳未満の子どもが有する権利を包括的に述べた者です。

先の大戦後はモノを与える事は、心の満足を与える事と同義語でしたが、時代によりその定義、つまり最善の利益は変化しています。変わらない事は、子供たちの「心が安定する事」「心が充実する事」。また、鯨岡教授は「自己肯定感」を子どもの頃から持つ事の大切さを語る大家でもありますが、「大人にかわいいと思われる=私はかわいいんだ=自分は大切にされているんだ=自己肯定感」と大人の関わりが出発点であり、子どもの心が動くような関わりが大人に求められています。人は優しくしてもらえた経験から、他人に優しくしてあれることができる。これは言い古された言葉ですが、全ての年代に当てはまる真理だと、先生の講演を聞きながら感じた。教育とは「教え込む」「押さえ込む」ことではなく「眠っている力を引き出す事」これも、4月からの幼保連携型認定こども園に以降する和光での姿勢であり、膝を叩いて、なっとくする一言でした。

明日は、子どもの権利条約からみた保育現場のあり方、というテーマの分科会でアシスタントを勤めます。全国から集まった保育現場の方々との意見交換、とても楽しみです。

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