出張
休日

わかいちから

ホテルをチェックアウトして、遅めの朝食の場所を探しにウロウロ。

駅前の地下広場で高校生が東日本大震災で被災した地域の高校生の言葉を集めたパネル展示を行っていた。ドーナッツとコーヒーでお腹を満たした後だったので、心も満たそうかなどらしくないことを思って、ポスター展示を読んだ。地図に地域の高校生のメッセージがポストイットで貼ってある。iPhoneで写真を撮るのも問題かな、と思って「メモ」を使ってメモした。

これから

未来10年後

感謝

我慢

いたみ

前進

変わらない

がんばる

歩く

プラス思考

人とのつながりなしでは生きて行けない

メモを取ってその場を後にしたけど、申し少し読んでみたいな、とおもいパネルに近ずくと高校生が声をかけてきた。彼女は現地の高校生との交流を深めて、何度か現地を訪問しており、その”みてきたまま””きいてきたまま”を伝える活動をしていると話していた。責任感の強い話しぶりや身振り手振りの仕草は自分の娘の高校生時代と重なるものがあり、そのしっかりとした理論構成や言葉の抑揚・気持ちの込め方に感激した。「有」と書いた福島の高校生は、当時小学生。被災しなかった地元のコンビニに行ったときに、「ともだち作戦」で現地入りしていた米兵の寛大さ、優しさ、力強さに触れた話し、「有」とは「ありがとう」のことだ、と話してくれました。また、福島から関東に移ってきた女性には「福島出身」であることを隠している、自分は結婚できないのではないか、と悩んでいる若い女性もいるとか。ただ、現地を回って、同年代の高校生と直接話しをすると、震災は「100%終ってる」で、あとは前向きに自分たちの世代が新しい東北を築いてゆくだけだ、という話しをしていると聞きました。この部分で、少し泣きそうになりましたが、相手は高校生、こっちは57歳のオッサン。必死に我慢したわけです。

話し終わり、最後にこの高校生から「自分が被災したらいまはどんな気分だと思いますか?一言で。」と聞かれました。15秒ほど考えて、「しかがたない」かな、と応えました。そうすると、私の言葉をメモにとっていた彼女が「震災のあとに、誰のせきんんだ、訴える、などなどあったけど、そのときの現地高校生のことばが”それどころじゃない”だった」と語ってくれました。それは起こってしまったことの責任追及・犯人探しや、賠償といったことに力を入れている時間などなく、かまってられない=”それどころじゃない”という意味だった、と聞きました。「しかたない」は傍観者的で無責任とおもいますが、”それどころじゃない”は当事者、経験者のことばになっているな、と思いパネル展示場をあとにしました。とても、深く考えた駅前広場でした。高校生、頑張ってる!

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