発育

せんたくし

物事には、いろんなやり方があり、いろいろ試して、自分のお気に入りを探すのはいいこと。 これしかない、とか決めつけず、常々オープンな気持ちでいたいものですね。 また、これしかない、という選択肢を与えられないのは苦痛。

土曜日の夜、早めの夕飯後に珍しくテレビを見ていると、2時間のバラエティ番組ですが、フランスとノルウェーの園長が日本の認可保育園、無認可保育園、幼稚園を訪ねるという番組。 フランスでは幼稚園と保育園の統合、いわゆる「幼保一元化」が実施済で、日本の幼保連携型認定こども園を「幼児学校」と呼んでいる(というか、テレビ局が訳していました)。これは、保育園+幼稚園=幼児学校と名付けたわけで、訳した方がえらいのか、フランス政府がえらいのかはわかりませんが、思わず”いい名前だ”と感心。 ”幼保連携型認定こども園”とう名前はワープロならスラスラで問題ないけど、役所などの窓口で漢字で書くとすると、まず、「連携」の字が書けるか、実に心配になり、長いのも面倒なので、ついつい”認定こども園”と書いてしまうのです。

認可、無認可、幼稚園のそれぞれで、フランスとノルウェーの保育者は自国の保育教育との違いに驚き、”絶対に受け入れられない”とか”これはすごい、うちの園でも取り入れよう”と感想を述べていました。フランス、ノルウェーの保育教育との違いは、前者が”遊びを通してのまなび””こども主体”を基本としているのですが、取材した園では保育士・園が主体。この点、”絶対に受け入れられない”とコメントしたフランスの幼児学校園長に取材を受けた認可園の園長が”でも、子供たちは楽しそうにやっているでしょ”とかみ合わない意見の応酬でした。保育園の運営指針である「保育所保育指針」、幼稚園の「幼稚園教育指導要領」、幼保連携型認定こども園の「幼保連携型認定こども園教育・保育要領」のすべてに、遊びを通した学び、園児の主体性が園運営の基本であると書かれていますが、はやり”あやし”の部分であったり”しどう”の部分が現場では残っており、指針や要領の通りには行っていないようです。

園が実践を目指し取り組んでいる”見守る保育”は、その提唱者である新宿せいが保育園の藤森園長いわく、”指針を忠実に実践するとこうなる、なので何も特別なことを行っているわけではありませんよ”とおっしゃる。 昔からの先生中心で、みんな同じことを同じ時間にやる、の流れを変えるのは難しいようです。 一人ひとりの違いを尊重し、一人ひとりに合わせた保育教育と全員で一度に同じことを完璧にやることを目指す、この違いは大きいようです。これも、保護者に与えられた選択肢。5年後、10年後、20年後の社会を見通し、そのなかで活躍する人材に求められる素養、基礎はなにか、ということではないでしょうか?和光では”和”を信じ大切にする心を土台にしてIT、英語のスキルが建物と考えています。

6月、7月は研修強化月間です。6月3-4はIT、7日は見守る保育勉強会を富山の園と、10日は金沢大学付属幼稚園での勉強会、からスタートし、石川県、野々市の研修会が続きます。

今日は昨年から始めた、”感じて作ってみる”絵画造形クラス。4月は講師体調不良で休講でしたが、今日は講師も園児も張り切ってとても楽しそう。自分でパペットを作りました。パペットを作ったら、自分で物語りを作る、90分のクラスで終わらず、自分で考え、発展させるところまでが目的です。 クラスの様子は”指導する先生”、”指導される生徒”の一方通行の構図ですが、実はクラスでは作り方を教えているのではなくて、キッカケを示しているだけで、あとは園児があれこれ言いながら、友達のを見たり、先生に聞いたりしながら、自分のペースで制作を進めていきます。なので、落ちこぼれはいないし、みんな真剣。 隣で、ランチの始まった黄色組の園児も”わたしもー”といった表情でクラスを見ていたのが印象的でした。

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