発育

きょうどう

今朝の通勤路は朝日がさして、「これで雪もひと段落だ!」と思いました。 昨夜から車に積もった雪も、1-2センチで、それくらいではもう驚かなくなっていますから、今年は。 しかしながら、交差点には大きな雪山。 写真は、兼六園横広坂です。

お昼に、銀行とガソリンスタンドに行くため、園長車で近所を巡回。 自宅車庫には屋根があるのですが、通りにでる道が除雪車が残していった雪の山が1メートルはあり、それをまず崩さないと車が出せない状況。 みなさん、これと格闘しています。 除雪車が通ってくれないと、そもそも道には1メートル近いの積雪があるわけで、除雪車はありがたいのですね。 そんなこと考えながら運転していると、いつもはこの時間見かけない、小学生や中学生が自宅前の雪かきをしています。 手伝ってる、というのではなく、自分で雪かきをしています。 必要だ、と思ってやっているのでしょう。

金沢の下町で育った私の記憶では、ご近所の雪かきはご近所みんなでやっていました。 まずは、自宅前。次はとなり、その次は、そのおとなり。 それから、交差点などのどの家のものでもないところ。 なので、スコップには名前がマジックで大きく書いてありました。雪かきに専念していると、だれのスコップでも関係なくなるし、足りないと借りるし、手伝いするときは、その家のスコップであったりするからです。 なので、当たり前のように、スコップに名前が書いてあるのを思い出しました。 雪かきは近所、コミュニティでするもの、でした。 また、子育ても、近所でするものでした。 スコップと子どもを一緒にしてはいけませんが、デパート勤めで日曜が仕事の父の代わりに、ご近所の方に海水浴場に連れて行ってもらったり、動物園に行ったり、いろんな思い出があります。 いろんな年代の大人、年上の子供に育てられ、年下の子供を育てたとおもいます。 また、ご近所の大人やこどもと一緒にいることは、とても楽しい体験でした。 お豆腐屋さんを営む実家には、住み込みの職人さんもいて、スーパーカブの後ろにのっけてもらって、いろんなところに連れて行ってもらいました。 また、行きたい!と思った記憶しかありません。 ご近所には床屋があり、毎月散髪してもらいました。 しゃれっ気が芽生えた小学校高学年になると、いつも”ちょりんちょりん”に短くされるのが嫌で、あまり行きたくはなかったですが。 ある日、散髪が終わり、エプロンを外してもらっているときに、あくびをしたことがあります。 その時は、床屋の親父さんに、「一生懸命に散髪したのに、あくびとは何事だ!」と大目玉を食らいました。 近所の大人にしつけられるのも、普通でした。

和光では、2階は3カ月から3歳10か月の園児が、それぞれの”できること”ベースにクラス分けされて、お隣りあわせで過ごし、遊ぶ姿を見て、見せ合います。 また、教員も20代前半から60代と幅が広いのが特徴です。 年齢幅だけではなく、毎日決まった時間にいるとは限らない先生も交じって、クラスを構成しています。 これは、昔の近所コミュニティと同じ。 他人とかかわる力、乗り越える力、助ける心。 また、ご近所の大人やこどもと一緒にいることは、とても楽しい体験でした。 なんてことを、雪かきをする中学生を見て、想い出したのでした。

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