発育

あとりえ

認知能力、非認知能力。

前者は知識、後者は心。 バランスのとれた幼児教育・学校教育について盛んに学者や保育団体では議論されています。 どちらかといえば、AIやネット検索で必要な時に瞬時でその場で手に入ようになった情報入手経路の大革命が知識を”持っている”ことの優位性を、正義感・道徳心や思いやりといった幼児期から身につけておくべき価値観より低いとされています。 私も同感です。

人間の能力獲得年齢を分野別で表すチャートです。 3歳までの急カーブにご注目ください。 日本でいえば多くの年齢の違った子供たちが、多くの年齢や仕事が違う大人たちが形成する”ご近所”で育つ環境が核家族化により、個を中心とした子育環境がメインになり、周りのこどもや大人に非認知能力を育ててもらう機会が、保育園やこども園という場に移りました。 また、園の構成も25人から30人規模の年齢児が75−90人の大きな集団を形成し、その中で認知能力、非認知能力を育む形が主流となってきています。大人の役割(保育士・保育教諭)の役割がより専門的になり、専門性取得のための研修も今年度から大々的に始まります。 なにせ、年間60時間の研修時間が最低限必要になり、修了者には研修分野における履修証明とそれに見合った給与が支給される仕組みです。 昔ながらの行事中心で一年間を”まわし”、劇や歌の出来不出来が園の評判と誤解する、そんな時代は終わり、認知能力・非認知能力のバランス(栄養バランスみたいですが)を考えたメニューで年間計画を立て、研修を通して実行力をつける時代になりました。

和光では、今年度も行事は日頃の園での活動の”結果”というアプローチで内容を教育的価値のあるものに絞り、職員研修は、来年度から本格的に始まる研修科目の履修準備期間とします。野々市市や石川県、保育団体による研修も、今年は大きく”実技”習得から”理論”へ大きく転換します。 園独自の研修としては、2011年から続けている「みまもる保育」、2016年からの「レッジョ・エミリア アプローチ」、その結果が現場で行われているかの自己診断として2014年から「保育環境評価スケール」を続けます。

自分で考え、他をおもいやり、一緒に学び合う環境を発展させるため、和光では「まなびのアトリエ」を建設します。 その地元住民への説明会を今日、午後19:30分より「住吉扇ヶ丘なかよし会館」で行われた町内会の集まりの最初の10分を頂戴して行いました。野々市市役所から担当者の方にもご陪席いただきました。配布資料は添付をご覧ください。  参加者から異議はなく、騒音や渋滞などに注意し、安全な建築工事を行うことをお約束しました。

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まなびのアトリエ計画 町内会説明資料