会議・勉強

あんぜんきち

10時半から、金沢市長土塀青少年交流センターで、石川県臨床心理士会が主催する研修に参加。 和光はこども園保育教諭、管理栄養士、看護師、支援センターから副施設長の計10名が参加。

長土塀は、長町の隣まち。 従兄弟が住んでいたので、こどもの頃はよく歩いて”遠征”して遊んだ場所です。 自転車に乗れるようになる前は、たぶん100メートルが”安心圏内”で、それを越えると親に連れていてもらったり、近所の上級生と行ったりという場所になります。 現在のスクランブル交差点と109のあたりが、安心圏内でした。

東京大学発達保育実践政策学センターの遠藤利彦センター長が今日の講師。 Eテレの育児番組でもお見掛けする、とても分かりやすく説明・解説してくれる先生です。 こどもが安心して遊べる、そんな環境。 アタッチメント形成(親、園など)のプロセスとその大切さをデータを交えて、実践的に説明。 私のこどもの頃の”自宅から100メートルの安心圏内”は、なにか不都合があっても、急いで走って家に帰る、途中のご近所の人に助けてもらえる、範囲のことです。 人が育つ過程で、この”安心圏内”をだんだん広げてゆくのが、成長であり、それには帰るべき”安心基地”とそこにいる大人の存在が欠かせません。 乳幼児期にこの経験がないことによる、人生に与える影響調査の結果を交えて、遠藤先生の話をいただきました。 帰りに車に乗ったさい、「そういえば、長土塀が安心していけるギリギリの範囲だったよな」と思い出し、半世紀以上たった今でも、安心の境界線を覚えている、これは一生の影響があるはずだ、と合点が行きました。

なんどお聞きしても”さすが”!でした。 さらに、手持ちの著書にサインをいただきました。 再来週、神戸で開催される、全国私立保育園連盟保育総合研修会にも、遠藤利彦先生が分科会をもたれますので、そちらにも参加予定です。 実は、和光で10年前から取り組んでいる、遠藤先生の「アタッチメントと子どもの発達」の一連のお考えは、「見守る保育」の理論的根拠にもなっています。 和光ではとても親和性の高い、内容です。

https://www.amazon.co.jp/赤ちゃんの発達とアタッチメント―乳児保育で大切にしたいこと-遠藤-利彦/dp/4894642476/ref=sr_1_1?__mk_ja_JP=%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%82%AB%E3%83%8A&keywords=%E9%81%A0%E8%97%A4%E5%88%A9%E5%BD%A6&qid=1578821525&sr=8-1