話すには頭を使う。
相手の話を理解して、こちらの考えをまとめて、あるいはそのまま発声して、話のやり取り、ダイアログを行う。その基本が語彙力と話を組み立てる力。それを園児たちは獲得する最中で、それぞれの育ちの段階に応じて、進歩している。
カフェテリアでのランチタイムはその格好の場であり、お友達以外に年上の職員と話す機会を設けるのも保育環境のうち。というわけで、今日は青組Cクラスのテーブルで一緒に食べた。
「きのう、とやまどうぶつえんにいった」
「なんで、とやまなの?いしかわどうぶつえんは?」
「いしかわどうぶつえんは、もうなんどもいったから、とやまどうぶつえんにいった」
「なにみたの?いちばんおおきなどうぶつはなにだった」
「ぞーさん」
「にばんめは?」
「かばさん」
と話が進む。
朝のロビーでは、お父さんと登園してきたさなちゃんとおしゃべり。
「おにいちゃん、げんきにしょうがっこういってる?」
「うん。でも、きょうはねぼうしてちこくした」
「しょうがっこうだから、ちこくはこまるんだよね」
「そうねー。さなははやくおきるよ」
とか。
青組からは連絡帳が薄くなり、書き込み内容もだんだん少なくなります。これは、連絡帳を通しての園での出来事を保護者に伝える方法から、できるだけ園児が自分の言葉で、その日あった園での生活を保護者に直接話をして、会話・やり取りの中から、語彙を増やしたり、相手の反応を見ながら話す機会を増やすためです。特に青Cクラスは、来年度からの小学校生活に向けて、小学校では連絡帳がない分、今のうちにたくさんの会話力をつける必要があると考えているからです。メールでのやり取りが今後もっと増えると考えるし、話すことが第一のコミュニケーション手段としてほしいと願います。