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研修3日目の記念講演は、「小学校教育改革を見据えた乳幼児期の学びを考える」。

上智大学の奈須正裕教授は中央教育審議会教育課程部会委員として2020年の学習指導要領改定の仕事に携わっている。2020年といえば、幼稚園教育要領、保育所保育指針、幼保連携型認定こども園教育・保育要領の改定の年でもあり、0歳から12歳、さらに中学、高校、大学の教育内容が大きく変わろうとしている年。もちろん、その年の4月1日から改定作業を始めるのではなく、改定された内容に従って、0歳から大学生までの保育と教育の中身を変える準備は、遅くともその前年に作業に取り掛かるわけで、今年の2歳児が小学校に入学する年には、すでに新しい指導要領による授業がスタートしていることになる。また、幼保、小中高、大学がそれぞれバラバラの教育方法で子供を育てたとすると、それぞれの進学時、つまり小学校から中学、中学から高校、高校から大学で”ギャップ”が生まれ、生徒も教師も”ギャップ”を乗り越えることに無駄な労力を払わされるとこになり、さらに教育のガラパゴス化と世界からの遅れが問題になる。

2時間の記念講演はまさに”あっという間”。あまりに内容が濃く、冗談も交えての話は具体的で分かりやすいものでした。思わず、話を聞きながら、アマゾンで奈須教授の本を3冊注文したくらい。

学習指導要領の改定は小学校以降の教育がいわゆる”アクティブ・ラーニングを重視する内容に指導方法が変わろうとしています。つまり、先生から知識を教えられ、それを暗記するという授業から、先生が導いいた知識を使って生徒が自分の意見をまとめ、仲間と相談して、グループの意見としてまとめたり、そしてそれをみんなの前で発表し、質問に答えながら、学びを深めるという”アクティブ・ラーニング”への方向転換。私の娘はロスの小学校、サクラメントの中学で個人研究、グループ発表を中心とした教育を受けてきたので、調べ物の相談に乗ったり、プレゼンテーション用おボードを買いにいくのに付き合ったりした経験があり、少なくともアメリカではずいぶん前から取られていた教育方法。

それでは、小学校前の認定こども園ではどんな教育方法が必要か?もちろん、”読み書き算数”の先取りではなく、自発性、興味、感心、忍耐、協調、いろんな”こころ”の育ちを保障し、時には自分の意見をみんなに発表するプレゼンテーションの機会がある日課が青組ではこれまで以上に意識的に取り入れていく必要がある。これは、来年度の年間指導計画に色濃く反映させていこうと思う。

午後は、山本・口田保育教諭とイケア神戸店へ。和光会本部(つまり旧園舎)の1Fオフィスと壁紙のリフォームをしていますが、そのオフィス用の家具と赤組のぬいぐるみ、乳児ベットのシーツなどを購入。17万円なり。150キロ分を宅配(3.7万円)し、残りの50キロを愛車に積んで、自宅に戻りました。帰りは雨が激しいところもありましたが、今回3日間の研修の振り返りを頭の中で整理できたので、それは良い機会でありました。

イケアのポスター。当たり前とか常識にとらわれず、自社の考えを明快に持ち、それをポスターを通じて、お客様・社会に伝えている姿勢は素晴らしいと尊敬します。和光も当たり前、常識の一歩先を行く教育・保育をし、その内容を十分に保護者や地域社会に伝えていくことが大切だ、とつくずく思った次第です。

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