10時の便で羽田に向かう。久々に窓側に座ると、窓の下の風景と自分の知っている地理関係を照らし合わせて、いまどのあたり、とか想像できて面白い。今日のフォーラムの会場は、日経ホール。一つ前の有楽町で降りて、散歩しながら会場に向かいます。日経本社ビルの横では、物産のビルの解体工事が進んでいました。就活の頃を思い出します。
内閣府、厚労省、文科省が主催の「子ども子育て支援新制度」のフォーラムに参加。全国認定こども園協会のメルマガで案内をもらい、4つの自治体の担当者による事例発表、私立幼稚園の動向、病児保育、利用者支援などの普段あまり近くないが重要なポイントの情報収集するためでした。2−3年後に生きてくる情報かもしれませんが、和光会の5カ年計画のネタとしては重要です。今度の新制度、地方の市町村の裁量による細部の決定が任されている分、その市長をはじめとする部局、教育委員会、子ども子育て会議の内容により、”差”が生まれる仕組みです。裁量とは便利。良くも悪くも。悪くなったら、住民は相当な不利益を受けるが、それは選挙や行政への働きかけといった自己責任でもあるわけです。だれかがやってくれる、どうにかなる、あいつがわるい、こいつがわるい、では結局は例のブーメランなわけです。
1月に訪れたシンガポールでは、すでに日本でいう新制度は3年前に始まっており、マイナーチェンジを行いながら、子どもの最善の利益を追求しています。行政も、厚労省の幼児保育部門が、そっくりそのまま文科省に移ったので、カリキュラムの一貫性、事務の効率化、国際競争力のある教育制度が構築されています。日本でも、今日のフォーラムでは、幼保一元化を見据えて、幼稚園に関する業務が教育委員会ではなく、市長部局(健康福祉部など)に移管されている市の事例や、逆に保育園部分が教育委員会の管轄下であったり、とすでに矛盾や非効率を見越して組織改革を行っている市、町が日本にも存在します。その担当者たち、地域を巻き込んだ乳幼児教育を進めておりプレゼンは堂々としたものでした。部長や課長ではなく、係長か担当の方が東京に出張して、内閣府+文科省+厚労省の主催のフォーラムで発表するわけです。
幼保連携型認定こども園に移行してほぼ一年。来年度の年間指導計画を策定しています。教育と保育の中身に関しては、「見守る保育+レッジョ」をベースに。保育環境評価スケールによる自己採点、利用者アンケートによる保護者目線での修正意見の収集など。あれこれ、考えながらフォーラムに参加。
明日は、「見守る保育」の研修を、お昼の2時間を使い、16名の保育教諭が東京から講師2名を招いて行います。来年度の計画立案と実施に向けて要となる研修です。