発育

ゆずる

保育所保育指針の”おおむね3歳”についての発達の特徴に

「自我がよりはっきるしてくるとともに、友達との関わりが多くなるが、実際は、同じ遊びをそれぞれが楽しんでいる並行遊びであることが多い」とあり、その解説には「時には遊具の取り合いからけんかになることもありますが、徐々に友達と分け合ったり、順番に使ったりするなど、決まりを守ることを覚え始めます」とある。

”おおむね3歳”の黄色組では”ゆずる”、”一緒に遊ぶ”、”相手への思いやり”などの心の育ちを大切にするため、ときに保育教諭がなかよしの園児を何人かと”取り合いになりそう”なおもちゃを題材に、”ゆずる”気持ちを芽生えさせる、ゆずってからありがとうと言ってもらえる気持ちを育てる場面をセットします。今日は、普段は支援センター和光で未就園児親子を対象とした子育て広場を運営している今枝保育教諭がその場面をセット。普段のクラス担任ではない保育教諭なので、園児の反応も楽しみ。

そのうち、大きな泣き声が聞こえる。「ほしい」「いやや」「くれん」とかが続き、おおむね3歳なので、”泣いている”といっても涙が出ているわけではなく、訴えている声。保育教諭が”ゆずる”ことのお話し。納得して泣き声がやむと、こんどは他の園児が「ほしい」「くれん」と訴え、おなじ対応。それを他の園児は見てないようで、見ていて、また仲良く、ブロック遊びを始める。

クルマを運転していて、車線変更の車を受け入れたり、横断歩道を渡っている方が、右折待ちの車が並んでいるところを見て、小走りに横断歩道を渡ってくれたりする姿は、”ゆずる”をしっかり幼い時から身に付けていると思う。昨晩、大混雑する金沢駅近くの横断歩道で、3-4人でおしゃべりしながら、”ダラダラ”あるく20代。前の車について、横断歩道を横切ろうとしたら”あっぶない”と言われた。道交法では歩行者が渡りきるまで、横断歩道への進入は禁止されているので、”あぶない”は正解ですが、これでは一台も右折できないし、渋滞がひどくなるだけ。相手の気持ちをおもいやる、大きく全体を考える気持ちに、”ゆずる”きもちは、潤滑油だとおもう。小走りに、時には”すみませんね”とのボディランゲージで渡るのは高齢者の方に多い。”ゆずる”が社会から消滅しないように、和光では”ゆずる”、”和”の心を大切に園児を育てています。

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