発育
会議・勉強

ねぇねぇ

研修二日目は、分科会。550人の参加者がホテル内の会議室で開かれる10の分科会にそれぞれの興味に従って自分で分科会を事前登録して参加する方法です。

口田保育教諭は「子どもの心の育ちを支える保育とは」、山本保育教諭は「保育園における音環境のデザイン。良質な保育環境、職場環境を目指して」、私は「子どもの声を伝える保育(子どもの権利条約)」に今年もスタッフとして参加。

「ねぇねぇ」と子どもは友達同士でも、親や保育者といった大人にも、話したくて声をかけます。子ども同士ならすぐに会話が始まりますが、年齢が上がると「忙しい」「後で」「今度ね」とかとはぐらかして、「なぁに?」と優しくその場で目を見つめて応える関わりの回数、%が下がります。子どもは自分からの働きかけに反応してくれるだけで嬉しいし、「なぁに?」と聞いてさらに話を聞いてくれる友達や大人が大好きになります。聞いてもらえたら、聞いてあげようという心が育ちます。いつも「後でね」となると、そのうち近寄ってこなくなります。これは、大人の職場も同じ、もちろん私だってよくやってしまう。

一人の人間として(子どもだから、半人前とかそんなのではなく)尊重され(尊厳の保障)、子どもの時代を楽しく豊かに過ごし(成長の権利)、自分らしさと思いやりのあるおとなへと大きくなること(発達の権利)が子どもにあります。「ねぇねぇ」に「なぁに?」と応えること、不安でしょうがなくて大声で泣いている乳児を抱っこすること、いずれも子どもと身近なおとなとの愛着形成が行われ、安定きた気持ちで生きることができます。

家庭、園の両方で、そしてご近所の方とも、「ねぇねぇ」と「なぁに?」の関係ができるような仕組みがもう一度この国に再構築できることが、今回の分科会の狙い。

臨床心理学者の木附(きづき)千晶さんによる「子どもの権利条約 絵辞典」は和光の図書コーナーにありますので、ぜひご一読ください。また、2月5日に新刊が出るので、職員の園内研修に使うべく、園で購入します。法律をとても身近に語ってくれる優れた研究者です。皆さんも、2月5日にアマゾンで。

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