出張

にしゅうおくれ

10時の2便で羽田へ。今朝も少し大きめの767です。

ICT Connect 21主催の「教育ICT アメリカ最新動向2016」がテーマのシンポジウムに参加。会場は飯田橋の研究社英語センター。 と言ってもセミナーは日本語、時々英語です。

昨年、20年来の友人をシカゴに訪ねた際に、夫人が勤務する公立小学校を訪問し、シカゴ郊外の中位より少し上の住宅地にある小学校での学習環境、クラス運営について学ぶ機会に恵まれました。一斉学習(先生が教壇に立って、全児童に一コマの授業の時間に同じことを教えるスタイル)とそれぞれの児童の習熟レベルによって、グループワークを取り入れ、移民して間もなく英語がまだわからない児童からIQが高く、ドンドン学習内容をこなして、次へ次へと進んで行く児童が一つの教室でどう、それぞれベストな環境で勉強ができるか(blended learning)の説明を受けました。わからなくても、どんどん先に進んで落ちこぼれ、その先に進めない児童もいれば、もっとまなびたいのに・・・ということで学校の外での学びが主になったりする、状況とは違うな、と思った次第。

今日のセミナーもデンバーの事例を使い、一斉学習とプロジェクト主体の学習の混合学習において、あるプロジェクトを児童がPCを使って情報検索、まとめ、意見交換、プレゼン作りまで行っている事例を見ました。算数や理科といったPCを使って自習できる教科については、児童一人一人が貸与されたPCで自分のペースで学習を進めて行き、先生をまとめ役としての討議式の授業や理科実験の時間もある。シカゴのそれと近いものがあり、それにはICTが道具としてなくてはならないものとなっている。国、州、群・市のレベルで、共通のシステムを使い、例えば算数では児童がPCでどのレベルまで達したかをデータ収集し、クラス担任経由で保護者と児童にフィードバックする。システムの開発、PCの現場での利用では、日本は”2周遅れ”の感覚だったとプレゼン者は語っておりました。見学先で、日本からの参加者が「PCがないと授業は行えないのか?」とありがちな質問をすると、そのクラスの先生は「それどういう意味?」と聞いたそうです。つまり、例えばここ10年は仕事もプライベートでも”メール”でのやり取りは当たり前。先ほどの質問は「なぜ、メールを使うの?メールじゃなくてはだめなの?」となり、「なんでそんなこと聞くの?」になってしまうわけ。 これから日本の小学校でPCが普通に使われだすと、「なぜPCなんか使うの?」となるでしょうが、そのうち「なんでそんなこと聞くの?」の時がきます。PCは道具です。目的ではないのです。メールも道具。

小学校の学習指導要領は2020年に改定されます。和光で言えば、赤組さんたちが小学校に入る頃には”2周遅れ”を取り戻すスピードで、改革が始まります(と期待を込めて)。それに備えることは私の仕事。決して先取りですることが目的ではなく、一斉と個別、一斉とプロジェクト、など和光での青組のクラス運営、いろいろ取り入れる。PCは道具として、先を走っていたい思いがあります。http://japan.zdnet.com/article/35081649/

青組でのタブレット導入に際し、6月3日は18時より20時まで、野々市市役所2Fのカメリアホールで「平成28年度以降の和光の教育・保育」についての説明会を開きます(定員50名)。園でのタブレット導入計画、アートを取り入れた教育保育の準備状況について説明します。特別講演として「21世紀型スキル」について講師を準備しています。私の話ばかりじゃつまんないし。4日(土)の10時から第2回目を園職員室で開きます(定員15名)。チラシはGW明けにお配りします。お楽しみに。

IMG_7190 IMG_2497