週末の新聞から。
保育園での死亡事故について。2015年に保育園で死亡した園児数は何人だと思いますか? その原因は?
乳幼児突発死症候群(SIDS)で2人、病死・溺死が1ずつ、死因不明を含む「その他」が8人。計12人。 骨折など、全治30日以上のケガは345人で、前年の約2倍。 記事は、待機児童対策としての保育所の急増とそこに働く保育士の若年化・経験不足としています。対策として、退職したベテランの巡回による指導の強化など。 紙面ではこれまで待機児童対策としての保育所増や公園などで保育園が新設されるときの住民による反対運動については批判的な記事が多かったのですが、今回は「質」を求める論調。 経済界をサポートする新聞なだけに、労働力不足や女性の社会進出の支援という観点から、「量」傾向だったのですが、「質」です。 保育業界で「質」を超え高に延べると、「既得権を守ろうとする」など斜めから問題を見る傾向があったのですが、はやり「質」>「量」と考えを転換してくれるなら歓迎です。実際、園児の安全は何にも勝る優先課題。 先週の能登での中学生の死亡事故に関する報道を目にするにつけ、安全の大前提となる「質」(経営の質、現場の質)が大切だと思います。
もう一つの記事は、「教えから学びへ構造改革」と題した、学習指導要領の改訂について。2020年からの小中高で順次導入される新学習指導要領は、8月に公表されています。アクティブラーニングがキーワード(21世紀型の学び)です。「生きる力」を①生きて働く知識、技能の習得、②未知の状況にも対応できる「思考力、判断力、表現力など」の育成、③学びを人生や社会に生かそうとする「学びに向かう力・人間性」の涵養・・・具体的な3本柱から成り立っています。これまでの「教員は何を教えるか」の指導要領から「どのように学ぶか」、具体的には主体的・対話的学び=アクティブラーニング、という考えです。 将来の予測は難しい、今ある仕事の半分はなくなる、など現実的な改定だと思う反面、現場の教員の理解力と実行力がカギです。 認定こども園では、小中高、大学入試改革などの地平線上に見える大きな潮流の変化に目を向けて、これまで「たのしければいい、園児がよろこべばいい」という判断基準からの脱却が求められていると思います。「つまらない、いきたくない」と園児が感じるようでは、プロの仕事にはならないし、「知らぬ間に、楽しいと思ってやていると、生きる力の分野が伸びている」そんなカリキュラムを作って子どもたちに仕掛けていく、これには高い「質」が求められるわけで、勉強と研修は続きます。
そんな流れを感じているがゆえに、今日は12時半から2時間みっちりと、発達段階を理解し、やれるを引き出す、アートのクラスの勉強会。 月曜日の絵画造形クラスのかまゆみ先生が講師。 奥深くて、面白くてたまらない勉強会でした。11月18日には楽器が届きます。 こちらも楽しみ。 クライマックスシリーズも楽しみ。