レッジョ・エミリア

きがつくこと

6時に起床。 シャワー浴びて、コーヒーを一杯いただいて、7時10分の集合場所へ。

その昔、日本でもコーヒーは、ないも言わないと普通のコーヒー、薄めがいい人はアメリカン・コーヒーと言っていました。 アメリカに行って、”アメリカン・コーヒーください”と言って笑われたほど、アメリカン・コーヒーという言葉は一般的でした。イタリアではスタバ第一号店がそろそろできるほどのコーヒーこだわりの国で、アメリカンは普通のコーヒーをお湯で薄めたものが出されます。 その昔の日本でもそうでしたね。わざわざアメリカン用の豆や入れ方があったわけではないようです。と、いうわけで、今朝も”かふぇ・あめりかーのちょうだい”とイタリア訛りの英語で注文。4日間の研修で朝から晩んまでイタリア語を聞いて、その日本語訳を聞いていたので、イタリア語のアクセントが頭から抜けません。 バンビアーノは一番多く聞いた単語で、子供の意味です。 バンビが子供、解りやすい。 ディズニーの絵本を頭に浮かびながら、バンビアーノは子供だ、と何度頭の中で翻訳したことか。

滞在したレッジョ・エミリア市。 ホテルはなんと500年前の建物を使っています。 欧州の街中でよく見られるパルコ(広場)は石畳です。 また、歩道もさほど修理は行き届いていないので、写真のような感じ。 つまずかないように、と特に注意しなくても大丈夫だったのが不思議。 こんな石畳の上を延々と歩くので、靴が丈夫で履き心地のいいのは自然ですね。 しっかりした靴底でないと歩くのは辛いと思います。 欧州生まれれの車や靴のしっかり感はこの辺りの育ちの違いですね。

海外の保育園・幼稚園見学は、ハンガリー、アイルランド、シンガポール、ソウル、レッジョ・エミリアと5箇所目。 それぞれ、歴史・文化、経済的な豊かさ、などが違います。ハンガリーは”マイバ保育(園児を担当する保育士が決まっている=選任制)、イタリアではレッジョ・エミリアのアプローチ、と世界中から見学者が来るほど。 アイルランドは経済破綻からの復興を幼児教育の充実で”急がば回れ”方式で進行中。 シンガポールは見学した5園のうち、4園でレッジョ・エミリアのアプローチを取り入れていた。

気がついたのは、それぞれ”流派”みたいな分類をされているけと、”子供が第一”であること”子供の言うことに耳を傾け、ちゃんと反応すること”が徹底されています。聞こえない振りや、”あとでね”のような家でありがちなことは、プロの保育現場ではご法度。 子供が主体的に行動するには、まず自分を人として大人に認めてもらう。つまり、小さなつぶやきでも聞いてもらい、一定の反応(ホメコドバだけではなく)をもらい、自分の存在を認めてもらうことからスタートする。 何がいいことか、なにがそうでないか、は大人の反応を記憶することの積み重ねで子供の中に蓄積され、その経験・データベースに照らし合わせて、自制心、自律心が育つ。

レッジョ・エミリアでの研修の最後に「レッジョ・エミリア市では大きくなったらどんな大人になりたいと思って、レッジョ・エミリア方式の幼児教育をしているのか? 目的、未来像は?」という質問がありました。 答えは、「大人になって、社会に貢献できる人を育てている」でした。  家庭を持ち、子孫をもうけ、税金を払い、社会を存続されていく。 社会貢献の意味の幅は広いですが、まずは国の構成員としての最低限の義務をはそんなところだな、と思いながら研修を振り返っています。

成田到着は9時50分、映画は4本。 久々にリムジンバスにのり(どこがリムジンなんだといつも思いますが)で羽田に。10時過ぎから5時まで小松行きがないので、12時少し前に羽田に着いてからの待ち時間が長い。 小松に車を置いてきたので、新幹線で帰るわけにはいかない。 なにかと時間がかかりますね。

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