発育

じつは

なにごとにも「こんなもんだ」と思いがち。

慣れてくると、あるいは調べれば調べるほど、視野が狭くなり、「こんなもんだ」と思って、その先に行こう、いかなくてもいいや、と納得してしまう。 後退とは言わないまでも、立ち止まり、進歩なし。

保育の現場でも、「旧来の常識をぶち破ろう」とか(はた迷惑な)志を持っていても、「ま、こんなもんだ」と思ってしまう。 しかし、人の育ちはたくましく、「ま、こんなもんだ」は見事に裏切られる。

6時から、学童クラブ和光で4月からの新一年生を対象とした入所説明会。 ありがちな、パワポの資料は担当が作ってくれ、事前に見ていたので、私は最初の挨拶だけ。そのあとは、出席の保護者の子供=和光の園児、と学童クラブの大きい方の部屋にいました。

その場には、青Cが2名、1年生(もちろん、和光卒)1名と、赤Bが1名。 こども園では、青組が赤組を訪問して一緒に遊ぶことはあれど、おもちゃの種類(特に、こまかなおもちゃの部品などを飲み込んではいけないので)が違うので、安全管理上、赤組は青組に遊びにくることはない。 なので、同じ和光でも1階の黄色+青組と2階の赤組とは、違う園にいるような「断絶感」が組織として改善点だと思っています。

ところが、赤Bのたいようくんは、青Cのこたくん、小一のゆうとくんと、遊びます。それも、二人を段ボールの刀で、追い回しバンバンとします。 そうすると、さすがの青Cも小一も、本気で反撃などするわけない。 明らかに”赤ちゃん”には、手加減したり、優しい言葉がけをします。そして、逃げ回って追いかけられて、やられて、そして自分より年下の即席友達が楽しくなるような、行動にでるのです。 これは、本能としかいいようのない、「手加減」であり「思いやり」。これを育むために、「異年齢児保育」を2011年から和光では取り入れているのですが、前出の理由で1Fと2Fとは別園のような動き。 園庭では、1Fと2Fが同居するときがあり、その場では外履きの手伝いの場面がみられますが、おおまかには別行動。

しかし、実は別行動にしなくても、自然に遊ぶ。 兄弟姉妹のように。 「手加減」や「思いやり」の経験はこんなところから、育つ。 それが、園の存在価値だな、と小一を追いかけ回す赤Bくんを見ながら思ったわけです。

そのあとは、学童クラブの少し遅い新年会。  青Cクラスが小一になり、約1年。 その間の育ちの経過について、工大の田中先生、指導員のみんなに話を聞きました。 今週も、あっというまの金曜日の夜到来。

IMG_9368 IMG_9370 IMG_9372 IMG_9364