出張

そんげん

9時半から江東区の「江東園」を訪問。

高齢者施設と保育園が一体の施設です。 シンガポールで同様の施設を建設予定で、その参考にとのことで訪問。 開園に向けては、それぞれの建築基準が異なるために、建物を建設するときは苦労したが、「高齢者+保育」一体運営に関する先駆けとして一つ一つの法律上の問題点を解決して、開園につなげた。その後に同じ思いの社会福祉法人が「高齢者+保育」施設を計画する際に同じ問題で苦労しないようにされたとのこと。70代の理事長先生の心は社会福祉のど真ん中にある、と話される言葉の一言一言にそれを感じるエネルギー溢れる方でした。 高齢者の方が施設で人としての「尊厳」を保って生活すること、また園児も同じく「尊厳」を持って保育者との関わりをもてること(こどもの権利条約と同じ考え)、言葉としては当たり前のことですが、それを実践するのは「人」であり、それを束ねる「組織」の力だな、と思いました。 施設見学では、特別養護老人ホームとしてのフロア、自立支援のフロア、高齢者と園児が一緒に朝の体操と集まりをする様子など、初めての光景でシンガポールからの見学者も興味深そうに見ていました。

昨日訪れた東京インタナショナル・スクールの5歳児クラスの部屋に掲示されていたポスターに「尊重」がありました。 英語の説明を読むと、「自分と他への尊重」と書いてあります。「自分を尊重する」はいわゆる「自己肯定感」。自分の存在が周りに認知され、評価され、好かれ、役に立っていると感じる。 日本語の文脈だと「他」が一番にくると思いうのですが、まず「自分」を尊敬しないと、他を尊敬はできないよな、と思った次第。 職員のモチベーションやプロ意識、チームワークなど組織体は異なっても、国は異なっても同じだな、とシンガポールの園経営者と合意しました。杉先生、ありがとうございました!

両国駅そばの「ちゃんこ鍋屋」さんで畳に座ってちゃんこのランチ。初めてでした。お相撲さんが自転車で走り抜けるところを見て、一同大喜びのランチと成りました。

2時から「世田谷はっと保育園」を見学。 「まなびのアトリエ」 の設計準備で岡本建築研究所の岡本代表と1月に訪問させていただいたことがありますが、とにかく園児が素直で、明るく、積極的で、園児が部屋の中や遊びのルールなどを説明してくれる。英語クラスもあるので、シンガポールからの見学者にも即時に打ち解け、一緒にラキュウや積み木で遊び始める。 午後のおやつは「ひやしいなりうどん」。園児が器に盛られたおうどんの上に、細く切った油揚げやネギを乗せて、お汁をかけるところなど、シンガポールでは見ない光景ということもあり、みんなびっくり、すごい、の連発。 子供達が主体的に、楽しそうに、当たり前に食事の準備をして、待っていた園児と一緒に「いただきます」をして・・・の流れは、昨日の「新宿せいがこども園」と同じ「見守る保育」アプローチの結果と思いました。 施設見学後の質疑応答前に私たちも「ひやしいなりうどん」をいただきました。ちゃんこを食べた後でしたが、こちらもとても美味しかったです。 衛藤園長先生、ごちそうさまでした!

木曜日の夜から週末を挟んでの長い出張となりました。3日で7園の見学をして、その後に仲間で振り返りをして、自分の印象と同じところや、違う見方を聞いて考えを新たにするなど、異文化同業者との園見学はとても収穫の多いものでした。  園長@羽田空港

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