休日

さんきゅー

蓼科のお土産をもって父を訪ねた。

昼食中の父は、私たちがエレベーターを降りて手を振ると気が付いて手を振って歓迎してくれ、こちらもうれしい気分になる。当たり前のことだ。人と人、しかも親子だ。 クルミの入ったお菓子で、お気に入りだし、製造工場の隣に本社売店がある確かな商品なので、こちらも安心。 小分けのビニール袋が少し厚手なのですが、これも指先リハビリの一環。 なんでも、やってあげるは本人のためならず、は高齢者も乳幼児も同じ。

午後は暖房器具などを片付ける。 フィルターを洗って干す。 ついでに、花粉の季節に買った空気清浄機のフィルターの掃除。 この辺りか、と裏ふたを開けるとビニール袋に入ったままのフィルターが2枚。そうです、フィルターはビニール袋に入ったままで、空気は清浄されていなかった、というわけ。 箱から出して、電源コードを差し込み、スイッチを入れると、家電製品ってのは全て本来の働きをするもんだ、と思っていたのですが、これは思い込みでした。 パソコンを買って、Dellでもマックでも、しばらく「ようこそ」のメッセージで延々と(実は大した時間でなくても) あれこれと質問されて、答えをインプットしないと次のページに進めない、あれは大嫌いです。性格的に。 2ヶ月ほど使って、「くしゃみも咳も無くなった」と思っていたのですが、空気清浄機の効果ではなく、思い込みのポジティブな影響でした。ま、こんなもんだな、と納得。

掃除の後は、海へ。 白尾海岸。 母方の親戚があり、海水浴、バッタ取り、イチゴ摘みなど、想い出深い場所。 灯台から日本海を眺める。 昨日までは長野の山の中、今日は日本海。 母の運転するお豆腐配達用の軽自動車で連れてきてもらったことを想い出し、ぐっとくる。 テレビゲームもインタネットもない時代ですが、50年以上前のこと、感謝の気持ちでいっぱいでした。 今週末は母の日だな、とこれまたグッとくる。

夕飯後のTV。日本の「おもてなし」。 過剰サービス、サービス残業、労働者の視点から、経営者の視点から、外国記者の意見も交えて面白い番組でした。宅配便の再配達は無料ですが、これは正当と言えるか? 一回で受け取る人がこの再配達分の費用を負担しているのか、それとも純粋に赤字なのか。 宅配便の会社が黒字であれば、前者なのでしょうが、再配達は本当に無料であることが実際に配達する人の労働価値をなくしてしまっているのではないか、と常々思います。 秋の値上げは当然。 再配達に来ていただくときに、ちゃんと感謝の言葉を添えて、お願いし、受け取るときに感謝の言葉と態度を表しているか。本当に人間性が問われると思います。イギリス人の新聞記者は、サービスを受ける側も提供する側も対等な立場であり、自分が労働者であれば、相手も労働者、その気持ちを自然に持てない人は教養がなく社会の一員ではない、とも。 これは、正解だと思う。 チップ文化となくても相手を尊重する文化。 とても深い番組でした。  保育の現場では、「こどもの最善の利益」が物差しであり、判断基準。こどもや親をおもてなしすることは、最善の利益ではなく、保育を福祉ではなくサービス業に貶める。 肉体労働、知的労働、感情労働。 サービス業でも感情労働の度合いが、サービス業の労働生産性を高める議論の中で今後はサービスを受ける側でも考えて行かなければならない時に来ていると思います。

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