出張

でぃつー

大会2日目。

出かける支度をしているとTVでは、寒波の到来を告げる予報。 カーテンを開けると雪です。 当地で11月に雪が降るのは22年ぶり、などラッキーな朝になりました。 とはいえ、会場はでは10分ほどの歩き。 折りたたみ傘を持ってきましたが、寒い。

アマゾンの第二本社採用のニュースでも採用基準はSTEM力(科学、技術、エンジニアリング、数学)と昨日の朝のTVで話していたので、幼児教育におけるSTEM導入についての分科会から今日はスタート。 STEM力をつける、というとどうしても最新の知育玩具やiPadの知育ソフトはどれがいいのか、という結論にたどり着く近道を探しがちですが、実はアナログ経験をたっぷり積ませることが教育者の仕事。 例としては、玩具の分解。 私も、居間のラジオを分解して再組み立てできずに、父に謝ったら”笑って許して”もらった経験があります。そこで”ばかやろー、このラジオ幾らしたと思ってるんだ”と怒鳴られていたら、モノの仕組みへの興味度は下がっていただろうし、その後に自動車会社に勤めることはなかったと思います。 就職は金融や商社ではなく、モノつくりの会社しか考えていませんでしたから。 犬が歩く玩具の分解は少し残酷な例だな、と思いましたが身近なモノのメカニズムを知るにはいい材料。 PCのキーボードの分解は、マイナスドライバーを使って行うのですが、これも外す際に”テコの原理”を体得する機会。 キーボードのボタンが全て外された後は、それに装飾をして新しい価値を生み出す(ハンドバックに作り変えた例が紹介されました)。 これもアナログですが、脳をフル回転させ、ワクワクしながら作業を進める子どもの姿が眼に浮かぶようです。

2つ目は、先週木曜日に和光で実施した「保育環境評価スケール」について。 日本の第一人者で先週も指導を受けたある同志社女子大学の埋橋先生が翻訳し日本で取り組んでいる理論の考案者の2人から直接話を聞くことができました。 評価スケールという”ものさし”も、保育の進化発展に合わせて改定され、今回は最新の改訂版を作るにあたっての理論・理由展開について話を聞く機会となりました。 和光で撮影した埋橋先生と私の写真をスマホ画面で見せると、”よろしくお伝えください”との言葉。 デジタル化についても取り組んでいるとのことで、採点作業が早くなり、データベース化することにより比較・改善が可能となります。 これからの発展が楽しみ。

3つ目は、「脳科学と忍耐」。 人間の行動の全ての指令は脳からです。 脳は、脳細胞間の化学物質の排出・やりとりによって動きます。 脳科学の発展により解明され、乳幼児の擁護・保育、親や保育者との関わりがその子どもの将来にとってとてつもない影響を与えることは、言うまでもないことであり、その仕組みを理解しながら、一人一人の保育計画を立て、実践することが大切であることは、保育者として基本です。 その中で、忍耐力の脳科学分析による成り立ちの仕組み、その重要性にいての講演。 ”苦労なくして人は育たず”です。 人は本来困っている人がいれば、助けてあげることが自然と動作に現れます。だから、忍耐力をつけさせるには、こちらの(大人の)忍耐力も試されるわけです(と、すこしややっこしい話でした)。 着替えや靴の着脱を助けてあげたくなりますが、そうすれば自分ではできなくなるか、できる時期が遅くなります。 手本を見せたり、途中まで手助けする、そのさじ加減が難しいのですが、「見守る保育」にもつながる話で、とても興味ふかい100分でした。

最後は、21世紀を生き抜く子供達にとって必要なスキルとは? 内容は想像力と創造力について。 30年後までになくなる仕事、それまでに創出される新しい仕事。 例えば、「ロボット・カウンセラー」という仕事が創出されるかも。 同僚のロボットとどう人間関係(相手は人間ではないのですが)を築けがいいか、なんていう仕事があるかも。 そんな時代に必要な能力は、やっぱり人間らしい能力=4C(クリエイティブ、コミュニケーション、コラボレーション、問題解決能力)。

帰りに、エキスポという会議の協賛企業などが出店する展示会場へ。 同じような仕組みは国内の研修会でもありますが、スケールが巨大。 たくさん本を買い込みました、