7時半にホテルを小型バスで出発。
途中の渋滞で予定の20分遅れで、明石市にある神戸大学付属幼稚園に到着。隣には付属小学校。3−5歳児120名程を年齢別に3クラス編制。
教育理念は
神戸大学の理念である「真摯、自由、協同」の精神に基づき、社会を創造する知性をもち、国際感覚にあふれた人材の育成をねらいとした教育を行い、心豊な人づくりの推進に寄与する事。
教育目標は
人間らしくよりよく生きるための行動の基盤を幼児自ら形成させる。良い行動とは1)自ら(個)が考えて良いと思う行動、2)他(集団)からみてもよいと考えられる行動
9時から9時20分に登園し、10時20分のおやつまでは、そのまま自由園庭遊び。おやつをテラスで食べた後に、保育室にてテーマを決めて集団遊び。11時40分から降園。お弁当の日は、4−5歳で2時まで。この場合は午睡無し。
園庭の環境設定が巧みで多岐で目的を持った道具が準備してある。これは、一目で分かる。感心。道具を選んで、夢中に遊び込む園児の姿は楽しそう。遊びの進め方で園児同士が言い争いになり、大きな粒の涙を流しながら、自分の意見を言い、友達と話し合い、また一緒に遊びに戻ってゆく姿は、和光を想いだす場面。道具、見習おう。ある園児が
「せんせいいいことかんがえた」と満面の微笑みで流しドングリ(流しそうめん、みたいなとういみ)のパイプに細工をする所を見かけました。久々に聞いた言葉だ。感動した。
幼稚園指導要領の改訂試験校に文部科学省から指定され、お隣の付属小学校と3歳から11歳までの育ちの連続性をマッピングして、一人一人の発達を確認するチャートも見せて頂きました。教育、という学問。現場とつながっており、意味深い話が聞けました。
三宮の居酒屋の昼定食をシンガポールからの先生達と急いで食べて、元町の神戸市立神戸幼稚園へ。創立127年。明治20年。神戸で最初の幼稚園。4−5歳の3クラス編制で76人の園児。神戸市の教育委員会の方も駆けつけてくれました。ここでは、楽器を使った歓迎とよさこいの披露がありました。アナと・・・のCDに合わせて、園児がアドリブで楽器をならします。リズム、腰を入れての太鼓たたき、とても楽しそうに生き生きと音楽を演奏している。CDに上手く合わせて、先生に言われた通りの演奏ではない分、心に響く。これはシンガポールの先生達も同じ気持ちであったみたいで、大拍手。勿論私も大拍手。来年度からの音楽の進め方のヒントをもらいました。許可を得てビデオ撮影したので、園で話し合う材料に。
神戸市の子育て支援センターは、消防署の2階。これほど安全な場所なし。
最後は、神戸大学の大学院へ。シンガポールの先生のプレゼンテーションを大学院生と聞きました。幼稚園、保育園の一体化は既に行われており、カリキュラムの合体・改訂などの手直しを進めながら、質の向上を行っており、今回そのコンテストに入賞した4つの幼稚園の園長・教諭・保育士が来日しています。バスへの移動、昼食中も熱心に話し合い、質問を受ける、濃い午後でした。
明日は、36年前に受験した関西学院大学へ。付属幼稚園で今日に引き続き、「幼稚園に於ける教育とは」の研究です。懐かしいなー。こっち(仏文科)に来てたら、どんな人生だったろうか、と考えたりしてます。ま、いまさらどうでもいいけど。