会議・勉強

どうなるの

月曜日の夕方、東京大学で行われたICTの研修会に参加。

小学校以降の学習指導要領の改定では、アクティブラーニングという”意味がたくさんある外来語を使う”のはやめて”相互の学び”という単語に落ち着いたのですが、プログラミング、英語、ICTという21世紀を生き抜くための基礎体力の部分もしっかりと取り入れられました。 小学校以降の勉強の”先取り教育”、つまり年中、年長を対象に、保育教諭が黒板の前に立って、”読み書きそろばん”を”指導する”、についてはだれもが、反対しますが、プログラミングとICTついては、”慣れ親しんでおく”という”先取り”とは違った意味で、幼稚園、こども園ではザワザワしている様子。 体操や水泳、英語といった正式な教科に”慣れ親しむ”意味で、幼稚園・こども園・保育園では日課に取り入れているところが多い(和光もですが)、それと同じ意味でプログラミングとICTを考えればいいということです。

体操、水泳、英会話と同じく、最初は目的と手段になじめず、園の現場が混乱することがあるのですが、ICTはまさに、その”成長痛”を感じている、というのが研修会のテーマで、園でICTに取り組むにあたり、「何を」「なぜ」から見つめなおしました。 小学校における、ダンスや英語と同じく、実際に園児と遊んで学ぶ保育教諭が落ち着いて、納得してクラス運営を行える実例や経験談について、先を行く園からの実践発表がありました。 園長、理事長が”やるぞ”という(和光でもありがちです)キッカケから、クラスや先生のペースで、なにより園児が主体となって、ICTを園児が楽しんで使いこなす、こんな現場が目標です。

研修では、苦労話やiPadを使って、生き生きと学びを深める様子が紹介されました。 2年前にシカゴの幼稚園、小学校、昨年は韓国、シンガポール、イタリアを訪問しました。 ICTのタイミングと実践内容を研究し、和光での取り組みを考えたのですが、すでにイタリア(レッジョ・エミリア園)、シカゴ、シンガポールでは、”道具””普通の保育用品”でした。 テレビモニターもiPadも同列の道具。 麻布のインターナショナル・スクールで年長クラスの見学をしましたが、ここでも同じ。 日本の幼児教育におけるICTの取り組みの遅れは、ガラパゴスだな、と思った次第。 道具を使う習慣をつけ、道具を身近に感じるために、職員室にモニターを設置。iPad, iPhone, MacBookから直接、写真や資料を映し出し、映像や事実、データをもとに議論を行う、Critical Thinkingを身につける意味でも、大いに役立つと考えています。

園舎となりに増築する「まなびのアトリエ」にはICTの要素、アナログな要素、うまくバランスのとれた幼児教育がなされるよう、着々と職員と準備中です。

そんなこと考えてr、園内をアレコレ考えながら歩いていると、園児がジャンプして私にとびかかってきます。 そして、みんなでなにして遊んでいるか、園長に何を聴いてもらいたいか、はっきりしています。 21世紀を生き抜くにはまず、無邪気で、くったくなく笑う、これが基本だ、と思った次第。

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