園の日常

はいどうぞ

お昼ね後の赤組、午後のおやつまでの自由遊びの時間に訪問。

BRIOの電車のオモチャが新しく加わり、「でんしゃ」「しんかんしぇん」とレールを繋げて遊ぶところを見せてくれたり、磁石で電車・列車を連結して、私の腕の上を走らせたり、といろんな遊びを見せてくれます。 はじめは3人ぐらいだったのですが、そのうち6人に。 そうすると、電車が足りなくなり、取り合いに。 しかし、そこで「はいどうぞ」が始まり、「はいどうぞ、えらいね」とハイタッチしたり、頭をなでてあげると、こんどは「はいどうぞ」をして、園長に褒められるのが遊びになり、あちらこちらで「はいどうぞ」が始まり、電車を一緒に使うのだけではなくて、ブロックをもってきて、友達に「はいどうぞ」が始まります。 「はいどうぞ、えらいね」をすると、もっと「はいどうぞ」が始まります。

週末の東京での研修では、民主主義と保育について3時間ほどの講義とグループ討議がありました。 それをきっかけに「民主主義って」と今更ながらの勉強を始めました。 まずは、TEDでサンデル教授の「白熱授業」の学びなおしから。 ”モラル”、”責任”、”社会貢献”というキーワード。 「はいどうぞ」はこの3つに全て当てはまります。 1歳児、まだ一人遊びかな、と思いましたが、遊びの中から社会性を育んでいるわけです。 教科書通りでないところが、子育てですね。

カフェテリアでは、遅いグループの午後のおやつ。 デラウエアのぶどう。 ひとつ、ひとつ。 あるいは、二つまとめて、口に放り込んで、ぶっちゅっとつぶして、皮を”ぺっ”とします。 これも、つまんだり、指先や舌で中身を押し出したり、つぎはどれを食べるかと予測をたてたり、と発達を育みますね。 そうしていると、「ね、えんちょうせんせ、らいんしとる?」とりきくん。「うん、してるよ」と応えると、「じゃ、ラインこうかんしよう」との申し出が。 これも、ネットワーキングですね。 「はいどうぞ」からつながりが始まりますが、21世紀は、アナログな「はいどうぞ」と「ライン交換しよう」のデジタルなつながりまで。 すごいな。