出張

まもる

ニュージーランド国立のオークランド大学付属の保育園を2箇所見学。

マオリ語と英語がニュージーランドでは使われていますが、一つは100%マオリ語、もう一つは80%マオリ語の保育を行っています。

8ヶ月から5歳までが1クラス。 室内も園庭も、よちよち歩きから走り回る5歳児までが、まるで親戚一同が集まったような、またとても家庭環境に近いクラスで遊んでいます。 中には実際に兄弟姉妹もいますが、大学関係者の保育園で、兄弟姉妹関係がない子どもたちもいます。

ニュージーランドの伝統文化を継承しようという思いから、クラス見学前にはマオリの伝統文化であるゲストを受け入れる儀式が30分ほどあり、その後に休憩のお茶を飲むことで、仲間として受け入れられる、という段取り。 訪問者も、自分だけではなく、自分のご先祖様も一緒にきましたよ、よろしくね、という気持ちで、受け入れてもらうのが正しいと説明を受けました。

午後に訪れた園では、郊外に家を建てて、転園する園児の最終日。 園児の父親が、伝統の踊りと歌で、我が子の友達、先生に感謝の意を表する、という場面にも偶然立ち会えました。 マオリ語のイントネーション、唄の抑揚はお経のそれに近いものがあり、またサ行がないだけで、あとは母音と子音の組み合わせなので、ローマ字読みができるなど、太平洋に面した同じルーツを持つ文化圏なのかな、と感じるます。

いづれにしろ、テクノロジーの進化とグローバル化が進むと、自分のアイデンティティを失いがちですが、ニュージーランドはしっかりと、国として、社会として自国の伝統と文化、守っていると感じます。 日本は、どっちつかず、という危機感を覚えました。