会議・勉強

みていただく

9時半から、市内の保育園・こども園、小学校、中学校の保育士・教諭の方33名が和光を訪問。

「公開保育」です。 その昔は、”重箱の隅を楊枝でほじくる”的な試練の場であり、受け入れる園の職員は暗い気持ちになったとか。 しかし、昨今”見ることにより、学び成長する。見ていただくことにより、学び成長する”のwin-winに変わったそうな(私は、古いパターンを経験していないので)。 仕事で、国内外の保育園・幼稚園を年間20園ほど訪ねることがあります。 園の特色は、園舎に入る前から伝わってきて、玄関の明るさ、におい・空気感、スリッパのデザインや新しさ古さ、職員の笑顔や挨拶の言葉・トーン、すべてが園を表します。そのかなめになるのが、園長であり、理事長です。 そんなわけで、私にはいろいろこだわりがあるのですが、それは機会があれば。

1時間ほど見学いただき、場所を踏切の先の「住吉・扇が丘なかよし会館」に移して、4グループに分かれて討議、発表という流れです。

小学校への”接続”は大切。 各園でどういう環境(園舎や教室という物理的な空間環境と、友達、先生といった人的環境)で育った新一年生か、これは家庭の個性と園の個性がでるので、小学校にはいろんな新一年生がやってくるわけで、保育園・こども園での環境を知っていれば、個別に対応できるというわけです。

昨年参加した研修で「保育園で自由遊びを通しての主体性・自己主張したこどもが小学校に来ると、小学校の先生は大変じゃないですか?子どもたちもそのギャップに苦労するだろうから、保育園のころから時間割に沿った一斉課業をした方がいいのでは?」とうい質問がありました。 講師のアリースさん(サンタモニカの幼稚園の元園長)はこう答えました:「来年干ばつになるとわかっているからと言って、今年のうちから、ロクに食べ物を食べないで、じっと我慢していますか? 来年干ばつと分かったら、今年のうちに精いっぱいおいしいものを食べて、健康な体を作っておくほうがいいと思いませんか?」とう答えでした。 小学校以降の学校教育が”干ばつ”とは失礼かもしれませんが、大きく事態が変わることが予測されるなら、今のうちに存分に自己主張、自己表現、突拍子もないことをして、ともだちを笑わせたり、”よっしゃ”といって好きなことに時間を気にせず没頭する、そんな時間が就学前の時間だと思います。 そんな、貴重な時間だからこそ、和光では「見守る保育+レッジョエミリアのアプローチ」を座標として園児を育んでいるわけです。